大規模な自然災害が起こると、電気ガス水道などの命に関わるような重要なインフラがストップしますが、インターネットはどうなるのでしょうか?
自宅のインターネット回線は、コンセントから電源を取っていますので、停電すればすぐに使えなくなってしまうことがあります。
そんな時に役立つのが、大容量のバッテリーを持つスマホやモバイルPC、タブレットなどです。
電話回線が混雑して利用しにくくなりますが、インターネットのモバイルデータ通信はなんとか使えるケースが多いので、いざという時に備えてネットの利用方法についても再確認しておきましょう。
正しい情報を取得するには、どこにいても使えるスマホやモバイル機器がおすすめです。
今回は台風、地震、豪雨などの自然災害の発生時、インターネットの利用方法や利用時の注意点、有効な事前対策方法等についての役立つ情報をお伝えしていきます。
災害時にスマホはどの程度使える?
地震や火災などの大規模災害が発生した時は、電気ガス水道などの重要なインフラがストップします。
自宅でパソコンを使っていたとしても、電源がなければ起動しません。
そのような時に役立つのが、スマホやタブレットなどのモバイル機器です。
バッテリーを持つスマホやタブレットは、正しく利用すれば停電時も役立つツールとなるでしょう。
動画撮影やSNS投稿は危険
災害時は、最小限の持ち物を持って、安全な場所に逃げることを優先してください。
その際、普段使用しているスマホと予備バッテリーは必ず持って逃げるようにしてください。
スマホを利用すれば、その場で災害時の家族の安否確認、正しい情報収集が可能になるからです。
しかし、慌てて動画撮ったり、SNSで投稿したりする必要はありません。
バッテリーがすぐになくなってしまうので、無駄に使用しないように注意してください。
予備バッテリーで停電に備えること
最近販売されているスマホは、バッテリー容量も多く、一度充電すれば2〜3日は使えます。
しかし、よくスマホを使う方なら、毎日充電が必要なケースもありますので、予備のバッテリーは必ず準備しておきましょう。
また、乾電池で充電できるタイプの充電器は、電池があれば停電時にも充電できますので、両方用意しておくと安心です。
無駄に電池を消耗しないためにも、音やバイブ、明るさなどはエコモードに調整しておきましょう。
電話回線が規制されるのでモバイルデータ通信を使用すること
大規模災害が発生すると、つい電話して家族や友達の安否を確認したくなりますが、同じ行動をする人が多くなり、電話回線が混雑ししばらくの間使えなくなってしまいます。
そのため、ネット回線の中でも、モバイルデータ通信(5G、4G、LTE)を中心に利用するほうがいいでしょう。
各自毎日利用しているSNSがあると思いますので、アプリで連絡を取るなどの方法が確実です。
例えば、LINE、Viber(バイバー)、カカオトークなど、普段から連絡を取っている人なら災害時もつながりやすいので安心です。
災害時の情報収集はSNSを活用
災害時の情報収集は、利用者があまり多くないSNSを利用してください。
どんな便利なアプリでも、アクセスが集中すると一時的につながらなくなります。
複数のアプリを探しておき、いざという時に備えておきしょう。
信頼できる政府や自治体のアカウントをチェック!
災害時は、デマもたくさん流れます。
デマや嘘の情報が多数投稿され、現場の判断を誤らせる恐れがありますので、SNSのアカウントは、必ず信頼性の高いものに絞って登録しておきましょう。
例えば、政府や自治体のアカウントです。
具体的には、首相官邸、気象庁、お住まいの市区町村などの公式アカウントをフォローしましょう。
最新情報に一喜一憂せずに、複数の情報を見比べて、正しいものかどうかしっかり判断して行動に移してください。
電話利用は避けること
災害時の安否確認に電話は使いにくいということを覚えておきましょう。
電話利用は避けるだけではなく、無駄に発信するとバッテリーを消耗するので、連絡を取りたいなら、メッセンジャーアプリを利用したり、災害用伝言板・災害伝言ダイヤル(171)を利用したりするようにしましょう。
災害時に役立つアプリやサービスのご紹介
災害時に役立つアプリやサービスについてもいくつかご紹介しておきましょう。
・緊急地震速報などの防災用アプリ
自宅や仕事場などの住所を登録すると、緊急地震速報や豪雨予報などを通知してくれるアプリです。
普段は、ニュースや天気予報などを提供していますので、何か通知する必要がある情報があれば、個別に通知設定を変更しておきましょう。
・災害用伝言板・災害伝言ダイヤル(171)
接続が安定している大手の携帯キャリアで提供している災害用伝言板アプリです。
また、災害用伝言ダイヤル(171)なら、格安スマホ利用者も無料で使えます。
・全国の避難所ガイドサービスアプリ
全国の避難所を確認できるアプリです。
現在地からのルート案内が可能です。
インターネットが接続できない場合でもオフラインで利用可能です。
災害時や非常時は衛星回線を利用したインターネットを用意
大規模災害時や通信障害時は、インターネット回線が使えなくなってしまう恐れがあります。
また、光ファイバーケーブルが断線したり、架線が断線したりすることによって物理的にインターネット回線が利用できなくなる恐れがあります。
そのようなトラブルに備えて、場所を変えてフリーWi-Fiや衛星回線を利用したインターネットを利用するなど、災害時の情報収集方法にも代替方法やバックアップが必要になると思われます。
緊急時はフリーWi-Fiが開放される
自宅にいてインターネットが不通になってしまった場合でも、緊急時にはフリーWi-Fiが開放され、「災害モード」として利用できる場合があります。
普段からフリーWi-Fiの使い方を覚え、利用しておくと、登録も済んでいることからすぐに利用できるでしょう。
災害時の公衆無線LANといえば「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」
「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」は、どのキャリアでも使えるフリーWi-Fiです。
パスワードやメールアドレスの登録が不要です。
注意点は、誰でも使えますが、暗号化されていないので、大切なデータの送受信や通信には不向きです。
緊急用にのみ使用するようにしましょう。
企業や自治体は衛星回線を利用したインターネットを用意すること
企業や自治体は、インターネットが使えないと事業が継続できなかったり、復旧するための情報のやり取りができなくなったりしますので、インターネット回線のバックアップとして、衛星回線を使ったインターネットを用意し、提供しなければならない可能性があります。
避難所、災害拠点病院、庁舎などでは、バックアップ回線としての衛星回線の導入が進んでいます。
まとめ:災害時はスマホやモバイル機器でインターネットを正しく活用すること
災害時には、インターネットが通常通り利用できるわけではありません。
アクセスが集中すれば、全く利用できなくなってしまう恐れがあります。
多くの人が利用していないアプリや通信回線を利用し、家族との安否確認を取ったり、正確な災害情報を取得したりするようにしましょう。
普段から、複数のアプリやアクセス方法を探しておき、使えるものから順に利用できるようにしっかりと備えておきましょう。
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