大地震の発生や巨大台風の襲来など、突然の自然現象の発生によって、広範囲なエリアに甚大な被害をもたらすことが増えてきています。
お住まいの地域も例外ではありません。
いつ大地震や台風が起こるのかといったことは、全く予想ができないからです。
しかし、事前対策や迅速な復旧作業によって、その被害を最小限に抑えることはできます。
例えば、停電時、やってはいけないNG行動がいくつかありますが、どのようなものかご存じでしょうか?
停電時の誤った行動が、ご自身だけではなくご家族全員の命を落とす原因にもなってしまうことがあります。
自然災害に限らず、停電はよくあることですが、今一度停電時のNG行動について再確認しておきましょう。
今回は、「停電時にやってはいけないこと」と「正しい対処法」についてそれぞれの正しい知識をしっかり学ぶ機会です。
そこで、停電時にやってはいけないことに焦点を当てて、それがなぜだめなのか?といった理由やどうすればよいのか?などについて解説していきます。
長時間停電後ブレーカーを上げたまま通電させる
なぜやってはいけないのか?
地震や台風などの発生で、長期間停電が続くと予想される場合は、一時的に避難することになるかもしれません。
停電中の緊急避難時に、ブレーカーを落とさずにそのまま家から離れると、通電時に火災が発生することがあります。
また、地震で電源コードや電気機器の異常や接触で回路がショートして漏電し、火災が発生する可能性もあります。
台風や大雨で浸水してしまった場合は、通電時に漏電して火災が発生しやすくなっている状態ですので注意が必要です。
火災の原因は、このような基本的な電気関係が原因となるものが多いことがわかっており、特に注意が必要となるでしょう。
どうすればいい?対処法いろいろ
停電する寸前まで使用していた電化製品があったら、念の為ブレーカーを落としておきましょう。
電気が復旧すると通電しますが、漏電していて、燃えやすいものに接触していると、発熱や出火で火災が発生しやすくなります。
暖房器具は、転倒して燃えやすいものに接触して火災が起こりやすくなっている場合もあります。
長時間自宅を離れる場合や避難時には、ブレーカーごと落として電気を使用できないようにしておきましょう。
屋内での発電機の使用
なぜやってはいけないのか?
停電して電気が使えなくなると不便です。
そこで、モバイルバッテリーやアウトドアで使用するような大容量のバッテリーなどを使用して電源を取ることがあります。
しかし、エンジンで稼働する発電機を使う場合、屋内での使用は厳禁です。
使用中に発電機からは一酸化炭素を含んだ排気ガスが大量に出ますので、屋内で使用すると一酸化炭素中毒になりやすくなるからです。
これは屋外での使用でも注意しなければならない基本的なことです。
どうすればいい?対処法いろいろ
停電時の発電機の使用は中止してください。
停電時の屋内での電気機器の使用は、いったん中止したほうがいいでしょう。
ガス漏れによる火災や通電火災などが発生する確率が高いからです。
モバイルバッテリーや大容量バッテリーの使用なら問題ありませんが、使用用途や使用場所を間違えないようにご注意ください。
切れた電線に触ってはいけない
なぜやってはいけないのか?
大地震が発生すると、大きな揺れで電柱が倒れたり、電線が切れたりすることがあります。
避難行動中に倒れた電柱に不用意に近づくことのないようにご注意ください。
誤って近づいたり、電線に触れたりすると、当然ながら感電する恐れがあります。
また、太陽光パネルなどの太陽光発電設備も、屋根から落下して破損していることがあります。
曇りで雨などが降っていても太陽光パネルが稼働し、発電を続けている恐れがあります。
破損した太陽光パネルなどでも感電する可能性がありますので、むやみに近づかないようにしてください。
どうすればいい?対処法いろいろ
原則として、切れた電線や倒れた電柱を見ても近づかないようにしてください。
雨が降っているときも危険です。
仮に電柱の倒壊や電線が切れて垂れ下がっているのを見かけた場合でも、近づかないでください。
災害が収まってきて電話ができる状態なら、電力会社などに連絡するほうがいいでしょう。
また、樹木や看板などに接触している場合がありますので、感電には十分にご注意ください。
家電製品のプラグを挿したままにしている
なぜやってはいけないのか?
面倒なので、家電製品のプラグをコンセントに挿したままにしている方は意外と多いとは思いますが、在宅時でも外出時でも、停電後の復旧で通電したときに、漏電などが原因が火災が起こりやすいということがわかっています。
使用が終わった家電製品のプラグは、コンセントから抜いておくことは基本です。
火災発生のリスクを減らすことができます。
また、コンセントの使用は、ブレーカーを戻した後にしてください。先にプラグをコンセントに入れてブレーカーを戻すと、漏電するリスクが高くなるからです。
どうすればいい?対処法いろいろ
普段から使用していない家電製品のプラグはこまめにコンセントから抜いておきましょう。
停電でブレーカーが落ちた場合は、安全をしっかりと確認した後、ブレーカーを戻してからコンセントを使用してください。
停電した後の家電製品の取り扱いには十分にご注意ください。
冷蔵庫の開け閉めを頻繁に行う
なぜやってはいけないのか?
ご家庭には冷蔵庫がありますが、突然停電が発生した場合でもしばらくの間(数時間ほど)は、冷気が冷蔵庫内残っていますので、冷蔵庫の中の食品・飲料はまだ無事です。
しかし、頻繁に開け閉めする作業を繰り返すと、冷気がすぐに外に逃げていきますので、冷蔵庫内が常温になってしまい、せっかく冷やして保存していた食品が腐り始めてしまいます。
停電の復旧はいつになるのかわかりませんので、冷蔵庫内の食品が貴重な非常食になります。
腐らせないようにするためにも、冷蔵庫の使用は時間や回数を決めて、不用意に行うことのないようにしてください。
どうすればいい?対処法いろいろ
冷蔵庫の開け閉めの回数を減らすことが重要です。
冷蔵庫を使用するときは、あらかじめ必要なものだけを決めて、タイミングを同じにして開閉回数を減らし、冷蔵庫内の冷気が逃げないように配慮すべきでしょう。
普段から冷蔵庫内を整理する必要があります。
冷蔵庫の中のものを一部取り出してよく探してみないと何を入れていたのかわからない場合は、冷蔵庫内を一度整理したほうがいいでしょう。
内容を詰め込みすぎると冷却効果が薄れてしまうからです。
まとめ:停電時の誤った行動が危険!NG行動を再確認しておきましょう!
今回は停電時にやってしまいがちな誤った行動やNG行動についての代表的な事例をご紹介しました。
今まで大規模な災害に遭遇したことがない場合でも、別の原因でも停電はよく発生することがあります。
これまで停電時に誤った行動をしていたけれど何も問題がなかった場合は、運がよかった、ということになるでしょう。
この機会に、停電時の行動を見直し、NG行動は避け、その理由をよく理解したうえで正しい行動に切り替えるようにしてください。
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