南海トラフ地震はいつ起こる?知っておきたい被害想定と対策

台風、大雨、竜巻、大地震などの大規模な自然災害はいつ起こってもおかしくはない時代です。
しかし、台風や大雨の被害はある程度予想できますが、地震の発生は突然のことが多く、あらかじめ予想ができません。
そして、今の日本において差し迫った脅威として忘れてはならないのが、「南海トラフ地震」です。
南海トラフ地震の想定震源域は、主に西日本の南側の沿岸部ですが、被害地域がとても広いので、この地域にお住まいの方は特に要注意です。
南海トラフ地震は、すでに起こることが予想されていることから、普段から防災を意識し、有効な防災対策をやっておいてください。
そこで、今回は「南海トラフ地震」に焦点を当てて、その発生時期、想定される被害の規模、有効な防災対策などの災害時に備えるための重要な情報についてご説明します。

目次

南海トラフ地震が起こる時期や甚大な被害が予想される地域は?

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最初に知っておきたいのが、南海トラフ地震が起こると予想される時期や被害が予想される地域です。
あくまでも予想ですが、大規模地震の発生確率が高いので、該当地域にお住まいの方はしっかりとした事前準備が必要となるでしょう。

2030年〜2040年が最も危険!30年以内で70%以上の確率で予想!

静岡県から九州の宮崎県にかけての海底に、日本列島の陸側のプレート下に海側のプレートが沈み込んでいるような溝があります。
この地形のことを「南海トラフ」と呼びます。
この周辺の海域では、過去にも100〜200年の間隔で、マグニチュード8クラスの巨大地震が何度も発生しています。
記憶に新しいところでは、1944年の「昭和東南海地震」や1946年の「昭和南海地震」です。
このような大規模地震が発生する確率は、今後30年以内に70〜80%であると予想されています。
しかも、2030年〜2040年が最も危険で、マグニチュード8〜9クラスの巨大地震の発生されると予想されています。
被害の規模も、当然ながら東日本大震災を大きく上回るでしょう。

四国の南側の大陸プレートがぶつかる場所で発生!

地球の表面にあるプレートとは、巨大な岩板のことです。
日本は、ユーラシアプレート、北アメリカプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの4つが集まっている場所です。
南海トラフは、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの方向に進んでいき、ユーラシアプレートの下に沈み込んでいき、境界線あたりで巨大な細長い溝ができている場所です。
沈み込んだひずみが限界に達すると、元に戻ろうとするため、プレートの境界あたりで破壊が起こり、そのときに大規模な地震が発生します。
このような海底で起こる地震は、「海溝型地震」と呼ばれ、広範囲で甚大な被害をもたらす大地震となることが多く、大津波が発生しやすいといった高い危険性があります。

近畿・東海・四国が最も危険!

大規模な被害が予想される地域は、近畿・東海・四国・九州の沿岸部です。
しかし、震源域が連動し、短期間の間に複数の地域で同時多発的に大規模地震が発生する恐れがある点にご注意ください。
数年置きに起こることも予想され、南海トラフ地震ではなくても、一度地震が起こった後も警戒すべきなのはいうまでもありません。

南海トラフ地震で想定される被害の規模

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近畿や東海など、関東に次いで人口の多い地域も想定被害地域に含まれています。
そのため、予想を超えるような甚大な規模の被害が予想されています。
これらの予想は、大げさな数値ではないことをよく理解しておいてください。

震度7以上の揺れで津波の高さは30メートル以上!

南海トラフ地震は、その揺れの規模が凄まじく、マグニチュード8〜9で震度7以上の揺れが発生するでしょう。
さらに沿岸部では、最大で30メートルを超えるような巨大津波が押し寄せるのではないかとも言われています。

死者数は32万人以上220兆円を超える被害額を想定

最悪のケースではありますが、関東から九州までの広範囲での被害が予想され、30以上の都道府県で合計32万人以上の人が死亡することが予想されています。
また、地震の揺れや火災、津波などで、238万棟余りの建物が全壊・焼失する恐れがあります。
避難が必要な人は、最大で950万人、食糧も9,600万食が不足することがわかっています。
南海トラフ地震が起こった後の復旧・復興費用は、総額で220兆円にものぼり、日本の国家予算の2年分を超える規模になるのではないかと恐れられています。

愛知県、大阪府、静岡県、三重県などでの被害規模が甚大!

南海トラフ地震で、建物の倒壊が多い都道府県は、愛知県、大阪府、静岡県です。
死者数の多い都道府県は、静岡県、和歌山県、高知県です。
被害額の多い都道府県は、愛知県、大阪府、静岡県です。
これらの項目をピックアップしてまとめると、愛知県、大阪府、静岡県の3都道府県が南海トラフ地震の被害が特に大きい地域であると想定されています。

引用:南海トラフ地震の被害想定(朝日新聞デジタル)

https://www.asahi.com/sp/special/nankai_trough/

南海トラフ地震が起こる前に備えておきたいこと

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南海トラフ地震が起こった場合に甚大な被害が予想される地域では、どのような対策が必要なのでしょうか?
もちろん、何もできずにとにかく避難所に逃げるだけで精一杯かもしれません。
しかし、事前に行う防災対策が生死を分ける場合があります。
無駄な備えだと思わずに、しっかりとできる限りの防災対策をやっておきましょう。

大型の家具や家電の転倒防止対策を

南海トラフ地震は、震度7以上です。
余震も含めると、何度も震度5〜6規模の地震は頻繁に発生するでしょう。
揺れがひどいと、家具や家電が転倒したり、落下したりして危険です。
怪我はもちろん、下敷きになって命を落とすこともあります。
食器棚、冷蔵庫、テレビなどの大型品は、適切な耐震対策を実施しましょう。
例えば、丈夫な壁への固定、耐震棒の取付、耐震ジェルなどの設置などです。

必要なら住宅の耐震性向上リフォームを行うこと

古い建物や新しい建物であっても、耐震性が問題となっているなら、出費を惜しまずに耐震性向上のリフォームを実施してください。
まずは耐震診断が必要ですが、耐震診断や耐震対策に関して、国や自治体が費用を補助している場合がありますので、お住まいの地域でどのような補助金・助成金が利用できるか、しっかりと確認してください。
耐震診断は、無料で実施できる場合もありますので、再度ご確認ください。
必要な耐震補強などの耐震対策は、地震が起こった後に後悔しないようにきちんと実施しましょう。

ご家族全員の防災グッズを準備すること

ご自身はもちろんですが、ご家族全員の防災グッズを用意しておきましょう。
食糧や飲料水の他、避難所へ逃げるために必要な防災グッズと防災用のリュックを準備し、玄関やベッドなどに常備しておいてください。
南海トラフ地震は、大規模な被害が予想されますので、水や非常食なども余分に用意しておいたほうがいいでしょう。
さらに、お近くの避難場所、避難経路、ハザードマップなどを確認し、地震を含めた自然災害が起こった時にどのような行動をすべきか、事前に確認しておきましょう。

まとめ:南海トラフ地震の被害は甚大!被害予想地域は今からしっかり備えて生き残る!

南海トラフ地震の発生確率が高まっていることから、突然の地震発生でも、いつでも避難ができるように、防災グッズを用意し、避難場所をよく確認しておきましょう。
自然災害は、南海トラフ地震だけではありません。日本中どこにいても同じです。
各自防災意識をしっかりと持ち、自然災害発生時に何をすべきか、何を準備すべきか、などを定期的に再確認してください。

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