突然、お住まいの地域が地震や台風などの被害を受けたらどうなるでしょうか?
日本は、世界の中でも災害の多い国として知られています。四方を海に囲まれ、活断層プレートが集中する場所です。台風や大雨も毎年各地に大きな被害をもたらしています。お住まいの地域も、いつ災害に見舞われてもおかしくありません。突然の災害にも対応できるように普段から準備しておきましょう。
台風、地震、豪雨などの災害時、停電と共によく発生するのがガスのストップやガス漏れによる被害です。今回は、災害によるガスのストップ時にできること、復旧までの注意点、あったら便利な道具などをご紹介いたします!
ガスが止まったらどうなる?ガスメーターの確認方法
ガス漏れやガス器具の異常が発生すると、正常なガスメーターなら自動的にガスをストップします。
ガス漏れやガス器具の異常は滅多に起こるものではありませんが、ガスメーターはどうなっているのか?ガスメーターの読み方、災害時はどうすべきか?などについてご説明していきます。
普段からチェックしておきたいガスメーターの読み方
普段は見かけないガスメーターですが、自宅はもちろん、マンションやアパートにもしっかりと設置されています。
一度も見たことがない方は、今一度確認してください。
地震などの災害時には、ガスがストップします。ガスがストップしたら、ガスメーターを操作しなければならないといったケースが発生するからです。
集合住宅なら自分の部屋のガスメーターがありますし、戸建て住宅ではプロパンガスでも都市ガスでもガスメーターが設置されています。
停電時は給湯器が使えない
大規模な災害が発生すると、電気やガスがストップします。
運よくガスが使えたとしても、停電時には給湯器が使えないという事態が発生します。
給湯器は、ガスを使用していますが、給湯器そのものは電気使って稼働しているからです。
そのようなときは、後でご説明するガスコンロを利用して、一時的にお湯を沸かして体を拭くようにしてください。
調理をするときもガスコンロが役立ちます。
また、ガスが止まった時は、何らかの異常が発生していることが多いので、ガスメーターを確認し、ガス漏れがないかどうかをチェックし、安全を確認したうえで復旧作業を行ってください。
大地震ではガスがストップする
ガスメーターは、マイコンメーターによって震度5以上の地震を感知すると自動でガスをストップさせます。
大災害時には自動的にガス器具がストップするので、わざわざガスの元栓を閉める必要はありません。
しかし、一度止まったガスは、安全のためにマイコンメーターがストップさせたままになっています。
ガス漏れの恐れがありますので、すぐに復旧させるのではなく、安全をしっかりと確認したうえでガスメーターの「復帰ボタン」を操作して、ガスを再開させるようにしましょう。
災害時にガスがストップした時の対処法
実際に大地震などの災害時に突然ガスがストップした時には、どのように対処すればいいのでしょうか?
ガスは安全のためにストップしますので、ガスが使えなくなっても故障ではなく、正常に作動していると考え、慌てずに迅速に対処していきましょう。
ガス漏れのチェック
ガスが止まったら、ガス器具の火を止め、コンロ周辺などに可燃物などが落下した場合は、全て取り除きましょう。
火事やケガなどを予防するためです。
ガスを復旧する際には、ガス管のチェックを行います。ガスの臭いや空気が抜けるようなガス漏れの音が聞こえないかよく確認してください。
ガス警報機が反応していたら、下記の「ガス漏れ時の対処法」を見て、速やかに対処していきましょう。
都市ガスとプロパンガスの復帰方法
都市ガスの場合は、「赤ランプ」の点滅を確認し、ガス器具の元栓などを閉じます。
安全を確認したら、ガスメーターについている「復帰ボタン」を左に回して外します。
この時、メーターガス栓は閉じません。
復帰ボタンをしっかりと押した後、ガスメーターがガス漏れチェックを行います。
赤ランプが消えたら、ガスの利用できます。
プロパンガスの場合は、ガスメーターの液晶部分の表示が
「〇BC ガス止」
となっていることを確認してください。
その後、ガス器具の元栓を閉め、ガス器具をストップさせます。
ガスメーターの液晶の下部に「復帰ボタン」がありますので、押します。
液晶の表示が点滅、1分ほど経過し、表示が消えたらガスが利用できます。
ガス漏れ時の対処法
ガス漏れの疑いがあるときは、危険です。
すぐにドアや窓を開けて、風通しをよくし、ガスが一か所に溜まらないように注意しておきましょう。
ガス漏れ時に、すぐに換気扇や電気器具を使用するのは厳禁です。
ちょっとした火花でもガスに引火する可能性があるからです。
まずは、ガスメーターのメーターガス栓とすべてのガス栓を閉める作業を行い、ガス会社へ連絡してください。
ガスが使えなくても慌てないように普段から災害の準備を!
災害時にガスが使えなくなったら、電気も両方使えない可能性があります。
お湯を沸かしての調理やお湯で体を洗うなどの作業を行うためにも、災害時にガスが使えなくなった時の準備や代替器具、あらかじめできる対処方法についてご紹介していきます。
カセットコンロを用意する
キャンプやバーベキュー以外でも、災害時に役に立つのが、「カセットコンロ」です。
カセットコンロは電気を使いませんし、取り換えが可能な「カセットボンベ」があれば、何度でも利用できます。
カセットコンロなら、ガス漏れを気にすることなく、ガスが利用できお湯を沸かしたり、調理したりすることができます。
一週間分のカセットガスの備蓄
災害時は、電気もガスも一時的にストップします。IHやキッチンのガスコンロが使えなくなることもよくあることです。
そのような事態に備えて、カセットコンロと1週間分の「ガスボンベ(カセットガス)」を用意しておきましょう。
電気だけで使用できる調理器具や冷暖房器具
電気だけで使用できる調理器具や冷暖房器具も役に立ちます。
その理由は、大容量のポータブル充電器や高効率のポータブルソーラー発電機などが手頃な値段で購入できるようになっているからです。こうした機器は、キャンプに使用するだけではなく、災害時にも非常に役立ちます。
一時的にガスや電気が止まっても、一週間程度は屋外で普段通りの生活ができるでしょう。
災害が多い地域はプロパンガスも検討すべき
ガス会社といえば、都市ガスとプロパンガスに大きく分かれています。
大規模災害時は、プロパンガスのほうが復旧が早くなります。
都市ガスは、ガス管が破損すると、周辺地域全体のガスの使用ができなくなってしまうからです。
都市ガスの復旧は大規模な災害になるほど遅れがちですので、ガスボンベの交換だけで済むプロパンガスのほうが災害には強いといえるでしょう。
まとめ:災害時はガス漏れに要注意!都市ガス・プロパンガス・カセットコンロがポイント!
今の私たちの生活に浸透しているガスですが、災害時には使えなくなるだけではなく、逆に危険な存在になることがあります。
災害によってガスが止まっても、慌てずに適切な行動がとれるようにあらかじめ準備しておきましょう。
ガスメーターの確認、安全確認、復旧作業の方法、ガスコンロや予備のカセットガス・非常食などの用意など、年に1度は家族みんなで防災について再確認する機会を持ち、災害に備えましょう。
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