災害時の在宅避難に向けて準備しておいてほしいこと

突然、地震や台風などの自然災害が発生したら、まずは身の安全の確保を行い、落ち着いて様子を見て大丈夫そうなら、安全な場所へ逃げてください。
お子さんがたくさんいらっしゃるご家庭なら、もしもの災害に備えての計画的な準備が必要でしょう。
突然の災害時、逃げる場所や安全な場所は、「避難所しかない」と決めつけて考えるのは大きな間違いです。
避難所が被災してしまって、自宅やその周辺のほうが安全だというケースもあるからです。
そこで災害への備えの一つとして、避難所へ逃げる方法とは別に「在宅避難」と呼ばれる方法についてもご紹介しておきます。
そして、災害時の在宅避難に関して、最低限準備しておくべきことについても詳しくご紹介していきます。

目次

在宅避難とはどんなもの?本当に大丈夫?

https://www.photo-ac.com/

お住まいの地域やその周辺で、大地震や洪水、津波が起こったとしても、自宅やその周辺に何も問題がないのであれば、すぐに逃げる必要はありません。
また、自治体から避難所へ逃げるように指示が出ていなければ、無理に家から出る必要はないでしょう。
無理に動いてケガをするケースもあるからです。
そこで、自宅でそのまま「在宅避難」する方法が災害時に最も有効な避難方法である、といった考え方が自然にできるでしょう。

在宅避難とはどんなもの?

在宅避難は、各種災害が起こった場合に自宅で様子を見ながら過ごす避難方法です。
自宅が避難所だということです。
考え方はそれほど難しいものではありませんが、建物が倒壊しそうな場合や浸水している場合、火災が発生している場合などは、在宅避難はできません。
すぐに外に出られない場合もありますし、近くに避難所がない場合もありますので、どんな方であっても在宅避難の可能性を否定しないようにしてください。

避難所へ行ってはいけないケース

避難所へ逃げる方は、切羽詰まった方が多く、自宅やその周辺が危険にさらされ、住めなくなっているような状態です。
しかし、避難所での生活は、決してよいものではなく、慣れない共同生活を強いられ、プライバシーなども犠牲になってしまうでしょう。
特に自宅やその周辺に問題がないなら、無理に避難所に行く必要はありません。
避難所の受け入れ人数が多すぎると、すぐに受け入れてもらえない場合もあります。
また、高層マンションなどでは、高い耐震性のある建物が多いので、十分な事前準備をしているのであれば、在宅避難で様子を見ながら自宅待機していても問題ない場合があります。

在宅避難すべき判断基準はある?

在宅避難するかどうかは、まずはご家族にケガ人や病人がいるかどうかがポイントになります。
ケガをしている人や病人がいる場合は、迅速に治療しなければならないからです。
病院や避難所へ急ぐ必要があるでしょう。
そして、災害発生後、自宅や自宅周辺が安全な状態になっているのかどうかも重要なチェックポイントです。
最後は、あらかじめ自宅で災害に備えての十分な水や食料を備蓄していることがポイントです。
これらの条件がそろっていれば、在宅避難でも全く問題ありません。

災害時の在宅避難で準備するもの

https://www.photo-ac.com/

災害時の在宅避難で準備するもので、最も大切なものといえば、水や食料でしょう。
その他、自宅ならいつも使っている道具やアウトドア用品などもありますので、工夫すれば下記のような防災品をあらためて購入する必要はなく、代用品などで済ませることも可能です。

3日分の水や食料

水や非常食は、一人3日~1週間分は必要です。
飲料水は、1日3リットルです。
飲料水と生活用水は分けて備蓄しておいてください。
まだ、水が使える場合は止まる前に浴槽に水を溜めておき、さらに排水設備がきちんと稼働しているかどうかはよく確認してください。
非常食や保存食は、缶詰、レトルト食品、お菓子、乾パンなどがおすすめです。
調理が簡単に済ませられて、おいしく食べられる非常食を備蓄しておきましょう。

簡易トイレや衛生用品

水が使えなくなることが多いので、簡易トイレ・携帯トイレを多めに用意しておきましょう。
簡易トイレや携帯トイレは、用意する数が意外に多く、大人なら1日5回分は用意しなければならないでしょう。
簡易トイレ・携帯トイレは、凝固剤がついた臭いが吸収できるタイプを購入してください。
その他、ウェットティッシュ、汗拭きシート、お子さんのオムツ、生理用品、トイレットペーパーなども、必要な数よりも少し多めに購入して在宅避難のために普段から備蓄しておきましょう。

カセットコンロやガスボンベ

災害時は、水道だけではなく、電気やガスもストップすることがあります。
そのためにカセットコンロ、ガスボンベの用意は必須です。
簡単な調理や湯沸かしなどに使えます。
カセットコンロやガスボンベは、屋内だけではなく、屋外でも使用できますが、使用期限がありますので、定期的に見直しながら、買い替えを行ってください。

その他自宅にあると助かる防災グッズ

自宅は、いつもご家族が過ごす場所ですので、リラックスでき、必ず安全な場所でなければなりません。
また、自宅内には、災害用やアウトドア用のグッズがたくさんストックされていることが多く、あえて防災グッズを購入しなくても、在宅避難では自宅にある全ての防災品が役立つでしょう。
まだ購入されていない防災グッズがあれば、この機会に防災品の見直しを行い、古くなって使えなくなったものは廃棄し、新しいものに交換しておくといいでしょう。

懐中電灯やLEDライト

懐中電灯やLEDライトは、だいたいのご家庭で見かける品物です。
しかし、実際に使用するケースはそれほどないでしょう。
そのため、電池が切れていたり、故障していたりすることがあり、肝心な時に使えなくなっている恐れがあります。
懐中電灯やLEDライトも100円ショップですぐに入手できますが、手足が自由になる「ヘッドライト」などもあると、夜間や停電時に移動や作業するときに非常に役立ちます。
ご家族の人数分の携帯しやすい照明器具を用意しておきましょう。

バッテリーやポータブル電源

スマホ用のバッテリーやアウトドア・災害用のポータブル電源は、よりコンパクトに高出力・大容量・高性能になってきています。
2~3日の停電時でもバッテリー切れを起こすことなく、無理なく使えますし、アウトドアや車載用にも役立ちます。
また、ソーラー充電機能がついた製品も数多く販売されていますので、この機会に購入して在宅避難に備えるようにしておいてください。

携帯ラジオ

テレビよりも使い勝手のよいコンパクトな携帯ラジオは災害時に役立ちます。
スマホのアプリやラジオのついたスマホ・タブレットなどもありますが、インターネットにつながっていない場合は、災害時になると使えない恐れがあります。
普通の乾電池や手回し充電、ソーラー充電など、複数の電源で使えるコンパクトな携帯ラジオがあれば、緊急時の情報収集でも慌てることはありません。

まとめ:自宅は最も安全な場所!在宅避難の準備もしっかりしておくこと!

災害時は、避難所へすぐ逃げるよりも、「在宅避難」で自宅待機するケースのほうが多くなります。
また、急いで避難所へ行ってみたら、すでに人でいっぱいで定員オーバーになっていると一度自宅に戻される場合もあります。
自宅や自宅周辺が安全だと確認できたら、在宅避難でご家族みんなで協力しながら、災害を乗り切るようにしてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる