次の大地震はいつ起きる?災害を予測できない理由と心構え

台風、大雨、竜巻、大地震などの大規模な自然災害は、これまで起こることが予想していなかった地域にも発生するようになっています。
一般的に、自然災害はその発生が予測しにくく、正確に起こる日時なども特定できません。
このような自然災害の特徴をよく理解したうえで、予測ができないなら、発生したときにどのように対処すべきか、その対処法や心構えなどをあらかじめ学んでおく必要があるでしょう。
広範囲で大地震が起こることが予想されているなら、普段から防災を意識しつつ、有効な防災対策を実施しましょう。
そこで、今回は、大地震などの自然災害が予測できない理由と起こったときにどうすべきか?その心構えや正しい対処法について詳しく解説していきます。

目次

地震の予知が難しいのはなぜ?

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具体的な予知が難しい地震

東日本大震災や阪神大震災などの大規模自然災害は、あらかじめ起こることがわかっていたとしても、いつ起こるのか、どの程度の規模になるのか、といった具体的な数値を公表して予測することは大変難しいといわれています。
大規模地震の発生は、誰もが想定していなかったところが発生していますが、実際に起こることがわかっていたとしても、震度6以上の大規模な地震が起こった場合は、対処のしようがない、といった問題もあります。

「南海トラフ地震」でさえ正確に予測することが難しい

「南海トラフ地震」が起こることも予想されていますが、地震発生場所、日時、地震の大きさなどを公表することはできません。
これでは、まるで「地震予知」ではなく、科学的根拠のない「予言」となってしまいます。
地震のメカニズムがわかっていれば、科学的根拠に基づいたもっと正確な地震の予知ができるはずですが、地震の発生メカニズムがわかっていたとしても、地震の予知は信ぴょう性が低く、予測情報としてはあまり使い物になりません。
「△年○月✕日に地震が起こる!」といった予測はいつか当たるのかもしれませんが、ほとんどが外れだとしたら、全く意味のない予測情報となるでしょう。

現在の地震予測は観測技術の向上や調査研究になっている

地震を予測する研究は、その前兆を知ることなどを含めて、調査研究の対象にはなっていますが、正確に予測するまでには至っていません。
多くの前兆現象を研究している調査機関では、実際に起きた地震との関連や科学的根拠がない、と公表しています。
しかし、それでも地震をすぐに察知して迅速に情報提供できるようになってきていることから、観測技術が向上し、地震が起こる前だけではなく、起こった後の対処方法にも影響を与えています。
そのため、地震予測の研究が全く無駄に終わっているわけではないと考えるべきでしょう。

地震以外のある程度予測できる自然災害にはしっかり対処すること

全ての自然災害が予測できないわけではありません。
地震以外では、台風、大雪、洪水などは、事前予測可能です。
竜巻、雷、土砂崩れなどもある程度その発生が予想できるでしょう。
津波は、地震が発生した後に起こることが多いので、大地震が発生すれば起こる確率は高くなります。
地震以外の自然災害では地震を伴う場合もありますが、ある程度予測できますし、地震が予測できないからあきらめるのではなく、勘違いして自然災害全体に対する備えを怠ることのないようにしてください。

予知できなくても地震の発生メカニズムを知ることは重要!

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地球表面のプレートは常に動いている

地球の表面は厚さが10〜200kmもあるプレート(岩盤)で覆われています。
しかも、少しずつ新しいプレートが生まれて動いています。
プレートは、海のプレートと陸のプレートの2種類が存在し、重い海のプレートに陸のプレートがぶつかって沈み込むときに、ひずみが溜まっていきます。ひずみが限界に達すると、亀裂が入って大きく揺れ動きます。
これが地震の発生原因だといわれています。
このメカニズムによると、定期的にひずみが溜まって開放されるようになっていますので、一定期間経過後の地震の発生は避けられないということになります。

地震の起こる2種類の発生原因を知っておく

海と陸のプレートの境界線には海溝ができています。
水深でいえば、6,000メートル級の深い溝です。
地震のタイプには2種類あって、深い溝部分で起こる「海溝型地震」と陸プレート内の弱い場所がずれて発生する「活断層による地震」があります。

数十年〜数百年単位でみると繰り返し地震が起こっている!

プレートの動きを見ると、数十年〜数百年単位で大きな地震が起こることがわかっています。
この大規模な地震は繰り返し起こることが予想されていますが、いつ起こるのかといった予測を行う場合には、数十年〜数百年単位のズレが出てしまいます。
陸部分では活断層の動きの調査、海溝型地震は余震の分布や地殻変動を観測していて、その結果、過去にも繰り返し地震が起こっていたことがわかっています。
活断層の場合は、場所によっては数千年単位の間隔で地震が起こっていることもわかっています。

いきなり起こる地震にどう備えるか?

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大切な人や家族との連絡手段の確保

自然災害野中でも予測できない地震に備えるには、事前にできる防災対策を行うことが命を守ることにつながります。
大地震などの大規模災害が発生すれば、エリア全体のインフラがストップし、建物も破壊されることになり、その瞬間に家族がバラバラになってしまうでしょう。
家族同士や大切な知人と連絡が取れなくなってしまった場合に備えて、連絡方法や待ち合わせの避難所などを決めておいてください。
災害後に全員離れ離れになっても、被害が落ち着いて安全を確保できたら連絡を取れるようにしておきましょう。

必要最低限の防災グッズを準備

避難時に必要な防災グッズは、必要最低限で十分です。
非常食や飲料の他、持病の薬、お薬手帳、通帳、印鑑、現金なども一緒に非常持出袋に入れて準備しておき、イザというときに持ち出しましょう。
消費期限のある食品は、「ローリングストック」を実践し、普段から日付の古いものから順に消費するようにしてください。

避難経路と避難場所の確認

避難場所は避難経路とともに事前確認してください。
正確な情報が必要です。
ハザードマップ(被害予測地図)を元に実際に歩いてみて、危険な経路があるようなら避難するときに外すようにし、最短でできる限り安全なルートを選んでください。
避難時には、スマホの災害アプリや地図アプリを利用して安全に避難するようにしましょう。

まとめ:予想しにくい自然災害でも各性質をよく理解し発生を想定して備えよう!

地震の発生は予測しにくいものですが、数十年〜数百年単位の超長期のスパンでみると、繰り返し地震が発生しています。
地震のメカニズムを知ると、地震の発生は当然のように起こり得るものです。
ただし、予測する時間単位が広すぎて、ぴったり正確に予測できない、と考えたほうがいいでしょう。
それでも、大地震などの予測できない自然災害に対しては、いつ起こっても迅速に避難できるように普段から防災を意識した備えをやっておくべきでしょう。

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