救命の現場で何をしたらいい?AEDと救急車の手配のシュミレーションで事前の備え

長い間生きていれば、突然の事故に遭遇したり、歩いている人が転倒するような状況に遭遇したりすることは、誰もが経験することです。
また、災害時にも大怪我をして意識を失い、倒れている方を見かけることがあります。
そうした状況に陥った時、その人がもしかしたら心停止や窒息などの生命の危機的な状況にあると気づいたら、私達はどのように行動すればいいのでしょうか?
もしも倒れた人が大切な人だったとしたら、今すぐに自分がなんとかしなければなりません!
医療に詳しくない一般人が、救命の現場でできることは限られています。
それでも、誰も助けてくれないような状況に陥った時でも、慌てず冷静に対応できるように、普段からできる限りの備えを行う必要があります。
そこで、AEDを使った救命の方法や救急車の具体的な手配の方法などについて、実際の状況を想定し、シミュレーションしながら自分がどのように行動すべきかを再確認するようにしましょう。

目次

救命処置の流れとは?

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歩いていて突然倒れてしまう方を見かけることがあります。
また、自分の大切な人や愛する人が突然倒れてしまったら、どうすればいいのでしょうか?
そのまま放置すると、心停止や窒息で亡くなってしまう恐れがあります。
そのような不幸を避けるためにも、救命処置の流れについて今一度再確認しておきましょう。
従来からの心肺蘇生法はもちろんのこと、AEDを使った救命処理なども採り入れることで、誰もが多くの人の命を救うことができるでしょう。

心停止を予防するための日々の生活習慣の見直し

心停止などによる突然死は、日常生活の中にその危険が隠れていることがあります。
例えば、生活習慣病による急性心筋梗塞や脳卒中などです。
普段の生活を見直し、突然死を防ぐためにも、初期症状に気づいたら、治療を始め、同時に早めに救急車を呼べるようにしておきましょう。

倒れている人を認識したら即行動すること

倒れている人を見かけたら、まずは意識を確認してください。
肩を軽くたたいて、「大丈夫ですか?」と何度も呼びかけてください。
意識がなかったら、すぐにその場で応援を呼び、AEDの手配と119番通報で救急車を呼ぶように頼んでください。
倒れている人に少しでも反応があったら、楽になる体位や姿勢に変えてあげましょう。

一次救命処置を行う

一次救命処置では、心肺蘇生法とAEDの使用が中心です。
心臓が停止しているため、心臓と呼吸の働きを助けて救命処置を行います。
心停止すると、15秒程度で意識がなくなり、脳が回復困難となりますので注意が必要です。

二次救命処置は医師や救急救命士に任せること

二次救命処置は、薬や専門の医療器具を用いて、医師や救急救命士が行う処置のことです。
心臓の動きが再開した後は、集中治療が行われます。

救急隊が来るまで心肺蘇生法を続けること

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心肺蘇生法とは、心臓マッサージや人工呼吸のことです。
慣れていない人も多いとは思いますが、誰もいない状況なら勇気を出してご自身がやるようにし、すぐに救急隊を呼んで医師や救急救命士にバトンタッチしましょう。

安全確認を行い安全な場所で行うこと

周囲の状況を確認し、倒れている人を安全な場所へと移動させたり、道路や歩道なら車や人の往来を一時的に止めたりしてください。
心肺蘇生法はできる限り安全な場所で実施してください。

意識がしっかりしているかどうか?呼吸の確認

大声で呼びかけ、肩を優しく叩きながら相手に意識があるのかどうかを確認します。
何も反応がなかったり、けいれんしていたりするような状態なら、心停止の可能性もありますので、次の行動に移ってください。
呼吸停止の判断は、10秒前後ですぐにできます。
胸や腹部が動いていないのなら、すぐに「心停止」とみなすようにし、迷わずに心肺蘇生法を迅速に実施してください。

AEDの手配と119番に通報し救急車を呼ぶ

まずは、協力者を探すために、
「誰か助けてください、人が倒れています!」
と大声でわかるように叫んでください。
協力者がいたら、
・119番通報
・AEDの取り寄せ
を指示してください。
119番通報すれば、通信指令員から心肺蘇生法についての口頭での指導が入りますので、誰もいないのならご自身がその場で連絡しても構いません。
できる限り、迅速に行動することが大切な人の命を救うことになるでしょう。

胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせた心肺蘇生法を続ける

ご自身でやったことがない場合でも、電話での指示や誰かの指示を受けながら、胸骨圧迫と人工呼吸の2つを組み合わせた心肺蘇生法を実施できますので焦らずに行動してください。
目安としては、胸骨圧迫30回と人工呼吸2回をセットにして交互に繰り返しながら、傷病者が意識を取り戻すまで諦めずに心肺蘇生を続けることが重要です。
また、心肺蘇生法の熟練者が到着した後でも中断しないようにしてください。
交代せずに、そのまま続けることが重要です。

AEDを使用する際の注意点

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近年になって登場した「AED」は、どの機種も同じような手順で使用できます。
電源を入れれば、音声メッセージやランプの点滅などでやるべきことを指示してくれます。
職場やよく通う場所があるなら、普段からAEDの場所をよく確認しておきましょう。
また、AED使用時も心肺蘇生は絶え間なく続けるようにしてください。

電源を入れAEDの指示に従う

蓋を開けるとそのまま自動で電源が入る機種もありますので、AEDを一度も使ったことがなくても問題ありません。
まずは電源を入れてAEDの指示通りに操作してください。

電極パッドの貼り付けと心電図の解析

電極パッドを取り出し、記載のイラストの通りに胸の部分の素肌に貼り付けます。
傷病者が小学校に入る前までの小児や乳児(未就学児)であった場合は、未就学児用パッドを使ってください。
小学生以上は、大人用のパッドで問題ありません。
電極パッドを取り付けると、AEDは自動で心電図を解析し、電気ショックが必要かどうかを判断し、指示を出します。

電気ショック後は心肺蘇生法を再開すること

AEDから音声メッセージなどで電気ショックの指示が出たら、自動またはボタンを押して電気ショックを行います。
AEDは、2分置きに自動的に心電図の解析を行います。
音声メッセージの指示に従って、落ち着いて行動してください。
心肺蘇生とAEDの使用は、傷病者が意識を取り戻すまで行います。
現場に2人以上いると、役割を分けたり、交代したりしながら救命処置を継続できます。
救急隊が駆けつけるまで諦めないでずっと続けるようにしてください。

まとめ:救命の現場では一人ひとりの迅速な行動が大切な命を救う!

実際には救命の現場でやるべきことやできることは限られています。
現場ではパニックになって、覚えていたことが何もできないといった状況に陥ることがあります。
心肺蘇生法などの心臓マッサージやAEDの使用にあたっての注意点としては、難しい理屈を覚えるのではなく、実際に体験して覚えたほうがいいという点です。
このような救命処置の概要をまずは覚えておき、救急車の手配までのシュミレーションを実際に何度も体験すれば、救命処置の立派な事前の備えになることは言うまでもないでしょう。

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