お金を管理するコツは?お金を貯めるなら先取り貯蓄がおすすめ

  • 「貯蓄をしたいけど、全然貯められない……」
  • 「貯蓄をしたいけど、どうしたらいいのかわからない……」
  • 「おすすめの貯蓄方法はあるの?」

貯蓄をしたいけど、毎月貯蓄できなかったり、貯蓄の方法がわからなかったりと疑問や不安になる気持ち、わかります。

そこで当記事では

  • お金を管理するための大切な5つのポイント
  • 先取り貯蓄でお金を管理する5つの方法
  • 先取り貯蓄の目安

について解説していきます。

目次

先取り貯蓄とは?|収入ー貯蓄=生活費

先取り貯蓄とは、収入が入ったときに一定金額を貯蓄に回し、残りのお金で生活するという貯蓄方法です。

例えば、毎月5万円を貯蓄するとします。

先取り貯蓄している人は収入が入ったときに、まず貯蓄用として5万円を別の口座に移し、手をつけないため確実に5万円の貯蓄ができます。

反対に先取り貯蓄していない人は、収入から生活費がどんどん引き出されていき、結果残りが2万円になってしまった場合、5万円の貯蓄ができない、ということになります。

貯蓄ができない人に多いのが、余ったお金で貯蓄する方法です。

支出が少ない月は多く貯蓄できますが、支出が多い月になると貯蓄できる金額に変動があったり、貯蓄できない月があったりと安定して貯めることが難しくなります。

お金を管理するための大切な5つのポイント

「貯蓄はしたいけど、月末になるとお金がない」「貯蓄できる月とできない月がある」など

毎月貯蓄することは難しいですよね。

こちらでは、お金を管理するために大切な5つのポイントをお伝えします。

家計の収支を明確にする

自分が生活するために毎月どのくらいの金額を使っているか、正確に把握していますか。

貯蓄する前にまず、自分が「何に」「いくら」「どれくらいの頻度」でお金を使っているかを把握してみましょう。

使うお金の中には、家賃や光熱費、ローンの支払いなど毎月必ず発生するものと、交際費や趣味の費用のように突発的に発生するものがあります。

収支を明確にすることで、お金の使い方も見直しできますので一度明確にしてみましょう。

支出を見直す

収入額が毎月決まっているという人は多いのではないでしょうか。

貯蓄に回すお金がないと悩んでいる人は、まず出ていくお金を見直してみましょう。

固定費を見直す

家賃を見直すことは簡単ではありませんが、携帯代や電気代、ガス代は見直してみましょう。

携帯代は大手キャリアから格安SIMに乗り換えをすると、乗り換えた初月は事務手数料等がかかりますが、2ヶ月目からは費用を抑えることが可能です。

電気代やガス代については、電力会社やガス会社のどちらかでまとめて契約することで割引が適用され、別々で契約するより費用を抑えられます。

また、生命保険や損害保険についても見直しをすると保険料が抑えられる可能性があります。

  • 加入当時は必要だった保障が今は不要になった
  • たくさん加入していて保障内容が重複している
  • 子どもが独り立ちして家族構成が変化した

など、不要な保障を解約すると保険料が安くなります。

過去に加入したままで、一度も内容を確認していない場合はこの機会に見直してみてもいいでしょう。

変動費を見直す

変動費とは、食費や日用品の購入費、医療費や交通費等を指します。

毎月支出があるものの金額が一定でないため、見直しは難しいかもしれません。

しかし貯蓄を考えている場合は、どのくらい平均で使っているのか確認してみましょう。

ただし、食費を見直す際には注意が必要です。

あまり節約しすぎると体調を崩す可能性がありますし、食べたいものを我慢しすぎてストレスがかかると精神的にも辛くなります。

食費を削って、病気になってしまい医療費がたくさんかかれば見直した意味もなくなってしまいます。

ふらっとコンビニに立ち寄る癖やドラッグストアで可愛いコスメをつい購入してしまう癖を直すだけでも、変動費を抑えられますので、日々の自分の行動も合わせて見直してみましょう。

家計簿をつける

家計簿をつける、と聞くと大変そうと思う人も多いかもしれませんが、最近はアプリで簡単に家計簿をつけられますので、この機会に始めてみましょう。

アプリであればレシートを写真にとるだけで、自動で家計簿を作成してくれます。

1ヶ月で食費や交際費など、どれくらい使っているのかを実際に目で見ると「意外に無駄遣いしているな」「今月はあまり使わなかったな」など変化がわかります。

また毎月家計簿をつけていると、支出が多かった月と支出が少なかった月を見比べ、違いを発見できれば無駄遣いをなくすことも可能です。

収入と支出をしっかり管理するために家計簿は有効な手段ですので、ぜひ試してみて下さい。

目的別に口座を分ける

貯蓄するときは必ず口座を分けることをおすすめします。

簡単に引き出せてしまうとついついお金を使ってしまいますので、生活するための口座と貯蓄用の口座はわけて管理しましょう。

可能であれば、

  • 収入用の口座(給与が振り込まれる口座)
  • 生活用の口座(生活にかかるお金の引き落とし、または引き出す口座)
  • 貯蓄用の口座(貯蓄専用で引き出しができない口座)

と分けるといいですね。

貯蓄用の口座のキャッシュカードは、いつも使う財布には入れないようにしましょう。

お金を入金するときだけ持ち歩いて、あとは家で大切に保管しておくと引き出してしまうリスクも回避できます。

もっと細かく口座を分ける方法もありますが、まずは貯蓄用の口座を準備してみましょう。

無駄遣いを抑える

仕事帰りになんとなくコンビニに寄って新作のお菓子やスイーツを買ってしまう、または可愛いなと思って買ったけれど同じようなアクセサリーが家にあった、ということはありませんか。

今必要ではないものを買ってしまう癖をやめると無駄遣いを抑えられます。予定していないものを購入する前に、一呼吸置いてみましょう。

「家にあったかな」「同じようなものを持っていなかったかな」と考える時間を設けると冷静になり、無駄遣いせずにすむ場合も多いのではないでしょうか。

貯蓄を始めるから無駄遣いは一切しない、と決めることも大切ですが、あまり自分に厳しくし過ぎると貯蓄が苦痛になる場合もあります。

最初から一切無駄遣いしないと決めず、少しずつ自分の行動を見直してみましょう。

先取り貯蓄でお金を管理する5つの方法

先取り貯蓄は必要だと思っても実際どのような貯蓄方法があるのかご存じですか。

こちらでは、先取り貯蓄する上でおすすめの方法をお伝えします。

自動積立定期預金

自動積立定期預金とは、毎月決まった日に給与口座から貯蓄口座へ自動的にお金を移行する仕組みです。

毎月積み立てる金額と移行する日を設定することで、収入が入ったらすぐに積立定期預金に貯蓄分を移行できます。

また、ボーナス時に設定した金額を移行することも可能です。

決まった日に自動で振替がされるため、毎月一定額の貯蓄ができない人や自分でお金を移行するのが面倒な人にぴったりの貯蓄方法です。

口座を開設している金融機関で手続き可能ですので、設定方法が不明な場合は銀行に確認してみましょう。

社内預金・財形貯蓄

社内預金・財形貯蓄は会社の福利厚生の一環です。

こちらでは社内預金と財形貯蓄について解説します。

社内預金

社内預金とは、会社が従業員の給与から貯蓄分を天引きし、社内や提携している銀行で貯蓄する仕組みです。

従業員の貯蓄を会社が代行してくれる仕組みともいえます。

いつでも引き出しが可能なことや退職時は利息を含め全額手元に返ってくるため、手軽に始められます。

労働基準法で預金額に利子をつけることが定められており、厚生労働省によって加減利率が設定されています。

会社によって利率は変わりますが、銀行の利率より高く設定されていることもメリットの1つです。

社内預金
対象者社内預金が導入されている従業員
対象者年齢制限なし
利用目的・引き出し自由
利率0.5%以上

参考:厚生労働省

財形貯蓄

財形貯蓄とは、会社が従業員の給与から貯蓄分を天引きし、提携している銀行などの金融機関に送金し、貯蓄する仕組みです。

財形貯蓄には3つの種類があります。

一般財形貯蓄財形住宅貯蓄財形年金貯蓄
対象者財形貯蓄制度が導入されている従業員
対象者年齢制限なし55歳未満55歳未満
利用目的自由持ち家取得または持ち家の増改築(リフォーム)など老後の年金
積立期間3年以上5年以上5年以上
受け取り期間条件なし住宅取得2回まで60歳以降、年金として受け取り
非課税措置なし財形年金貯蓄と合算して元利合計550万円まで財形住宅貯蓄と合算して元利合計550万円まで

お金を引き出すときは会社で所定の手続きが必要なため「口座にお金があるとついつい使ってしまう」「給与が入ったときに衝動買いをしてしまう」など使いすぎを防ぎ、確実に貯蓄したい人にとって、おすすめの貯蓄方法です。

会社によって制度の導入の有無がありますので気になる場合は、会社に確認してみましょう。

つみたてNISA

つみたてNISAとは、少額から投資が始められる非課税制度のことです。

運用期間は最長20年間、積立金額は毎年40万円が上限です。

銀行にお金をためる貯蓄とは異なりますが、未来のための資産形成として人気があります。

つみたてNISAは、できるだけリスクを軽減しながらリターンに期待する「長期・積立・分散」といった投資方法です。

「投資は何から始めたらいいのかわからない」「少しでも将来のために積立をしたい」と考えている人にとっておすすめの貯蓄方法の1つです。

対象商品は金融庁が基準を定めているため、投資初心者にも安心して始めやすい貯蓄方法となります。

メリットデメリット
運用益が非課税になる少額から始められるいつでも引き出せる価格変動リスクがある非課税期間が終了すると課税される可能性がある損益通算・繰越控除ができない

iDeCo

「人生100年時代」と言われており、老後資金のことも考えておかなければなりません。

厚生年金や国民年金といった公的年金だけではなく、老後の生活をより豊かにするためiDeCoという私的年金制度が2018年1月から開始されました。

特徴は毎月の積立金額・運用先・運用指示、全て自分で決めます。

基本的には60歳まで貯蓄を引き出すことはできません。

ですが、貯蓄の目的が老後資金であれば、途中で解約や引き出しをする可能性は低いでしょう。

60歳までは「貯金箱に鍵をかける」と考えましょう。

定年後の資産形成を考えている人にとって、おすすめの貯蓄方法となります。

メリットデメリット
掛け金が全額所得控除になる運用益が非課税である受け取る際、税制控除がある60歳まで引き出せない価格変動のリスクがある税制控除を超えた金額は税金が課税される

貯蓄型保険

生命保険で先取り貯蓄する方法もあります。

貯蓄ができるタイプの保険に加入することで、貯蓄しながら万が一のときに備えられます。

貯蓄したお金を利用する際には、保険を解約して解約返戻金として受け取ります。

支払った保険料は年末調整で生命保険料控除の対象ですので、所得税・住民税の軽減にもなります。

また、老後資金の貯蓄をしたい人のために個人年金保険があります。

毎月一定の金額を保険料として積み立て、60歳や65歳など自分で決めた年齢に到達したときに年金として一定期間受け取ります。

個人年金保険の保険料も個人年金保険料控除の対象ですので、年末調整で所得税・住民税が軽減されます。

貯蓄型保険には大きく3つの種類があります。

終身保険養老保険個人年金保険
種類円建て終身保険・外貨建て終身保険・変額終身保険円建て養老保険・外貨建て養老保険・変額保険(有期型)円建て個人年金保険・外貨建て終身保険・変額個人年金
死亡保障ありありなし
保障期間終身60歳・65歳など、契約時に設定した期間60歳・65歳など、契約時に設定した期間
解約返戻金の受け取り方一括または分割受け取り一括または分割受け取り一括または分割受け取り
年末調整控除一般生命保険料控除一般生命保険料控除個人年金保険料控除※変額個人年金は一般生命保険料控除

加入している保険内容によっては保障が重複する可能性もあるため、自分の保険内容を確認してから、貯蓄型保険を検討することをおすすめします。

先取り貯蓄の目安はいくら?

「先取り貯蓄を始めたいけど、いくらぐらいするのがいいの?」「みんなはいくら先取り貯蓄しているの?」など疑問に思うときありますよね。

先取り貯蓄の目安は、一般的に手取りの1割~3割程度と言われています。

ただし、年齢や家族構成、住まいによって金額は変動します。

(参考)先取り貯蓄の目安

先取り貯蓄の割合手取り額(200,000円)手取り額(300,000円)手取り額(400,000円)
独身(一人暮らし)1割20,000円30,000円40,000円
独身(実家暮らし)3割~4割60,000円~80,000円90,000円~120,000円120,000円~160,000円
共働き(子供なし)2割40,000円60,000円80,000円
共働き(子供あり)1割~1.5割20,000円~30,000円30,000円~45,000円40,000円~6,000円

高い金額に設定すると途中で挫折する原因につながりますので、無理のない範囲で設定することをおすすめします。

まとめ

貯蓄する目的は明確ですか。

目的があれば少し我慢することは難しくないかもしれません。

貯蓄すると決めたときには、「なんのために貯蓄するのか」を明確にしましょう。

目的があると、ゴールに向かってがんばれたり、モチベーションの維持につながったりと継続して貯蓄ができます。

例えば、

  • 住宅購入の際、頭金を多く払い毎月の住宅ローンを安くしたい
  • 子どもが大きくなったときやりたいことを応援してあげたい
  • 急な入院のときにも家族に迷惑をかけないようにしたい
  • 老後は海外で悠々自適に過ごしたい

など具体的に目的を設定するとイメージも膨らみ、貯蓄に前向きに取り組めるでしょう。

そして、目的を決めたあとに自分にはどの貯蓄方法が最適なのか確認しましょう。

様々な貯蓄方法がありますが、お金を貯める上で先取り貯蓄は鉄則であり、賢い貯め方といえます。

毎月決めた金額をまず貯蓄するという癖をつけると貯金できない自分と決別できます。

周りの人が貯金していて自分が貯金できていないと、なんとなく不安を感じたことはありませんか。

誰かを守りたいと思ったときや病気になったときに「お金がなくてどうしよう」と思ってからでは間に合いません。

今からでも、無理のない程度で先取り貯蓄を始めてみませんか。

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