最近、数多くの仮想通貨が世の中に存在します。中でも「テザー」は米ドルと同等な価値があることが特徴です。テザーを保有することでのメリット・デメリットや今後の将来性について一つ一つ詳しく解説してきます。
仮想通貨初心者にもわかりやすく解説しているので参考にしてください。
テザーの特徴
テザーはTether Limited社が運営するペッグ通貨です。ビットコインや他の仮想通貨と異なり中央管理者が存在するのが特徴があるので具体的にみてみましょう。
米ドルと同等な価値
ペッグ通貨とは円やドルのような法定通貨や金などの現物資産の価格と連動することで、価格を一定にすることを目的とした通貨です。Tether Limited社が保有しているドルと市場にあるテザーの量を同じにすることで1ドルが1テザーと同じ価値になるメカニズムです。法定通貨を利用していると海外に送金する際に時間や手数料も多くかかります。しかし法定通貨を仮想通貨に両替することで送金のスピードや手数料が大幅に改善されるでしょう。海外旅行に行くときや海外にいる友人などに送金することが多い人にとっては時間と手数料が削減できます。
中央管理者がいる
テザーはTether Limited社が多額のドルを保有し中央で管理していることからテザーには中央管理者がいます。中央管理者は、円やドルの法定通貨を国が発行して管理を行い、経済状況や金融政策によって発行量を調節する役割です。日本で例えるなら日本銀行のことを指します。中央管理者は経済状況や金融政策によって通貨の発行量は変動するので通貨の価値が国に依存しているのが特徴です。反対に、ビットコインのようにネット上で不特定多数に管理されている非中央管理者は通貨の発行数を勝手に増やしたり、減らしたりすることができません。中央管理者の方が管理するものがいるので安定しているのですが、管理するものに問題が起きた場合は全てが無くなる可能性もあるので注意しましょう。
保有するメリット
テザーの特徴はドルと同等な価値になるメカニズムでした。価格が安定していることや基軸通貨としても使用されているので仮想通貨初心者でも安心して保有することができます。
価格が変動が少ない
テザーは米ドルの価格の乖離も少ないので安定していることが言えるでしょう。また、2%程度の乖離が発生するときもありますが、他の仮想通貨と比べても比較的安定しているので、安心して保有することができます。価格変動が少ないということは投資対象として大幅な利益を出すことができないので投資目的で使用するのは不向きです。それでも仮想通貨初心者は大きな価格の変動に不安になるときが多いのでテザーのような安定した通貨を持つことがおすすめです。
基軸通貨として取引所で使用されている
テザーはアメリカのほとんどの取引所で利用されています。日本では直接購入することはまだできないません。テザーは米ドルを持っているので基軸通貨として扱う取引所も増えています。基軸通貨とは国際的に中心となる通貨です。また金も同等な価値があります。現在の基軸通貨は米ドルです。基軸通貨の特徴は、まず世界経済で経済力が大きく通貨価値が安定していることが挙げられます。そのほかに輸出入が頻繁に行われていることや国際金融市場でも発展していることも特徴的です。アメリカは国際金融市場でも大きな力を持っているので世界はドルを基軸通貨としています。ドルが基軸通貨ということはペッグ通貨のテザーも同じという見方もできます。そのため仮想通貨初心者にも安定している通貨なのです。
デメリット
テザーは価格変動が少なく安定しています。また、基軸通貨として使用されているので、仮想通貨初心者の人でも安心して保有できる通貨です。ただ、中央管理者が破綻するリスクや疑惑などデメリットもありますので注意しましょう。
中央管理者が破綻するリスクがある
このリスクは売買を行う予定だった相手が倒産や破綻した場合、取引ができなくなり、損失してしまうことです。テザーを購入することはTether Limited社から購入することなので、Tether Limited社が破綻や問題を起こすと取引ができなくなり、損してしまう恐れがあります。テザーだけに限ったことだけでなく、中央管理者が存在する通貨は破綻や問題を起こすことで通貨の価値が無くなる可能性が高いです。中央管理者がいるペッグ通貨だと起こりうることですが、ビットコインのような中央管理者がいない通貨はこのようなリスクが起こらないので安心できます。仮想通貨初心者の方がテザーを保有する場合は中央管理者であるTether Limited社の財政などを把握することが必要になるでしょう。
テザーには疑惑がある
発行者であるTether Limited社がテザーを全て換金できるドルを保有していないのか、という問題があります。換金できるドルをすべて保有していないということは、テザーはドルと同等な価値ではないことになりますのでTether Limited社の信用は一気に無くなります。もし、Tether Limited社が米ドルを保有していない場合は米ドルと同等な価値の通貨を発行しているのが偽造の罪になるので大問題です。仮想通貨初心者の方はテザーのように法定通貨と同等な価値を持つ仮想通貨を保有する場合は十分に注意しましょう。
今後の将来性
テザーは米ドルと同等な価値があるので取引所でも基軸通貨として使用されています。そのため安定して、安心できる通貨です。ただ、テザー疑惑などのデメリットも存在するのでまだまだ安全性は高いとも言えないでしょう。今後の将来性について簡単に解説しますので参考にしてください。
安全性が強化される
テザーはマルチシグを使用するこで安全性が今後、ますます強化されます。送金など必要なパスワードを複数作り、分割管理することで情報を盗めなくすることが可能です。大抵セキュリティ管理はパスワードが１つしかないことが多いですが、マルチシグは複数のパスワードで管理されるので不正なアクセスから守ることができます。今後マルチシグが実装されればセキュリティも向上されるので仮想通貨初心者でも安心して利用できます。さらに、スマートコントラクトも使用されるので安全で簡単な取引が可能になるでしょう。スマートコントラクトとは、自動的に契約できる技術で、第三者の仲介者が不要になることで手数料が削減できます。現在の取引では売り手と買い手だけではなく、第三者が仲介に入るのが一般的です。第三者が仲介にいることで手数料や問題が起きることもあります。スマートコントラクトを使用することで手数料が要らず、より安全で簡単な取引ができるでしょう。手数料が無くなることは無駄なコストが無くなることなので、仮想通貨初心者や海外送金を頻繁に行う人にも大きなメリットです。
テザーの疑惑の解消
やはり、大きな問題はTether Limited社が全てのテザーを換金できるほどのドルを保有しているか、という疑惑が解消されるかどうかで変わってくるでしょう。不安材料が解消されればテザーの価値はますます上がる可能性があります。ただ、価値が変動しないことは投資をしても増減があまりないので投資対象としての価値はほとんどありません。それでも価値変動が少なく海外に送金などは安心してできます。利便性は非常に高いので将来的にも私たちの生活に欠かせない通貨になる可能性が高いでしょう。
まとめ
数多く存在する仮想通貨の中でテザーは安定して安心できる通貨です。テザーはTether Limited社が中央管理者として存在しているので安定した価値を保つことができます。しかし、中央管理者が破綻するリスクや疑惑などのデメリットも存在するので完全に安全とはまだまだ言えません。テザーは今後、安全性向上のためにさまざまな取り組みもされているので、今以上の安全性が期待できます。ただ、疑惑が解消されない限りまだ不安材料がある通貨とも言えます。テザーは円や米ドルのような法定通貨を海外に送金するよりは時間もかからず手数料も安くできるのでおすすめできる通貨です。将来的にも私たちの日常に欠かせない仮想通貨になる可能性が高いので、初心者にもおすすめします。
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