SNSやニュースでも話題になりつつあるNFT(エヌエフティー)。日本では、小学生が夏休みの自由研究でつくったドット絵が、数百万円の値段にまで膨らんだのが話題に。
NFTは難しく聞こえますが、実は誰にでも簡単に扱えます。うまくいけば、自分が制作した作品で収益を得ることも可能です。
今回は、NFTアートで収益を得る方法を解説していきます。「NFTってなんだろう?」「どうやって販売すればいいの?」と気になっている方にもピッタリの内容です。
そもそもNFTとは
NFTとは「Non Fungible Token」の略。意味は「代替不可能なトークン」と言われており、いわゆる「一点モノ」と認識しておくとよいです。
たとえば、AさんとBさんがもっている1万円札があります。もし、Aさんが1万円札に自分の名前を書き、Bさんも自分の名前を書いて交換するとしたらどうでしょうか。
おそらく交換はできないでしょう。なぜなら、すでに同じ1万円札ではないからです。NFTも同様に、それぞれにある種の「名前」があり、唯一無二の価値があります。
また、NFTはデジタル上の作品であるため、実物のモノとは異なるのもポイントです。
NFTアート:NFTを活用したデジタルアート
NFTを活用したデジタルアートを「NFTアート」といいます。デジタルアートはその名の通り、パソコンやスマートフォンなどで制作されたアートです。アートと聞くと、ハードルが高そうに思えますが、無料アプリでも簡単に作れます。
具体的なジャンルは幅広く、ドット絵・写真・動画・音楽・ゲームなどです。デジタルで制作できるものは、すべてNFTアートにできます。
NFTアートで収益を得る方法
NFTアートで収益を得る方法は2つあります。
- 自分でNFTアートを制作・販売する
- NFTアートを売買する
自分で実際に制作するのもいいですし、気に入った作品を購入し誰かに販売するのもいいでしょう。
自分でNFTアートを制作・販売する
まずはデジタルアートを制作するのが第一段階。
スマホでイラストを描いてもいいですし、イラストレーターで本格的なキャラクターをデザインしてもいいでしょう。canvaで画像制作するのもアリです。やりやすい方法で実際に手を動かしてみてください。
デジタルアートが完成したら、NFTマーケットプレイスに作品を出品します。NFTマーケットプレイスとは「NFTアートを取引できる市場」のような存在です。市場で作品を披露してはじめて取引ができます。
ただし、作品を披露しても必ず売れるわけではありません。
NFTアートを売買する
NFTアートを取引する際は、仮想通貨を使用します。仮想通貨は株のように日々価格が変動しているため、NFTアートの価格も変動するのです。
自分が誰かのNFTアートを購入し、購入時より高い金額で販売できれば、収益が得られます。NFTアートは二次流通(転売)ができるので、自分で作品を持っていない方でも収益化しやすいです。
NFTアートの作り方・販売方法
これからご自身でNFTアートの制作・販売を検討しているなら、下記4つのステップを参考にするといいでしょう。
- デジタルアートを用意・制作する
- 仮想通貨のウォレットを用意する
- NFTマーケットプレイスでアカウントを作成する
- デジタルアートをアップロードする
NFTにしたいデジタルアートが用意できれば、流れはスムーズです。
①デジタルアートを用意・制作する
スマホやパソコンなどでまずデジタルアートを制作します。イラスト・写真・音楽など、自分が興味のあるものをつくってみましょう。
フォトショップやイラストレーターなどの有料ソフトで制作するのもアリです。コストを抑えたい方は、無料アプリで制作してもかまいません。
②仮想通貨のウォレットを用意する
NFTアートを取引する際は仮想通貨とそれを保管するためのウォレットが必要です。「仮想通貨を入れる財布」と想像してもらえるといいかもしれません。
本記事では仮想通貨ウォレット「MetaMask」を用います。MetaMaskを利用する際は「スマホにアプリをインストールする」「パソコンから利用する」のどちらかです。
なお、MetaMaskに対応しているブラウザは「Google Chrome」「Firefox」「Brave」の3つ。Safariでは利用できないので、注意してください。
③NFTマーケットプレイスでアカウントを作成する
仮想通貨のウォレットを用意したら、次はNFTマーケットプレイスでアカウントを作成します。NFTアートを取引するためには「NFTを取引する市場」に登録しなければいけません。
今回は、MetaMaskと連動している「OpenSea」といったマーケットでアカウントを作成します。すでにMetaMaskがあるため、スムーズに行えるでしょう。
④デジタルアートをアップロードする
アカウントが作成できたら、いよいよ自分の作品を登録します。OpenSeaの場合は「Create」をクリックして、デジタルアートの情報を入力していけば完了です。入力する項目は次の通り。
- 作品をアップロードする
- 名前(タイトル)を決める
- 作品を紹介しているWebページを入力する
- 作品の説明する
- 値段を決める
- 販売期間を決める
上記を設定していくと、マーケットプレイスに作品が公開されます。
NFTアートの売買方法
NFTアートを売買する方は、下記3つの手順をご覧ください。
- 仮想通貨を購入する
- NFTマーケットプレイスにログインする
- 購入したいNFTアートを検索・選択する
日本円などを仮想通貨に換金しなければ購入できないため、注意しましょう。
①仮想通貨を購入する
NFTアートは仮想通貨での取引なので、まずは仮想通貨を購入します。仮想通貨の種類はとても多いですが、ETH(イーサリアム)がおすすめ。
NFTアートを取引するなら、ETHが使われているからです。
また、仮想通貨を購入したらMetaMaskなどのウォレットに送金するのを忘れないでください。何かを買うときにお財布からお金を出すように、NFTアートであれば仮想通貨ウォレットから使います。
②NFTマーケットプレイスにログインする
NFTアートを取引するためには市場に参加しなければいけません。ここでは、NFTマーケットプレイス「OpenSea」にログインします。
OpenSeaは、仮想通貨ウォレット「MetaMask」が連動できるので、ログインする前にウォレットの作成は終えておきましょう。
③購入したいNFTアートを検索・選択する
OpenSeaには、カテゴリー別でさまざまなNFTアートがあります。アート・写真・音楽・トレーディングカードなど、興味があるものを見てみるとよいです。
購入する際は、出品者が提示した金額を払えば購入できますが、中にはオークション形式のタイプがあります。オークション形式は、高値を提示した側が購入できるため、金額が高くなる可能性があるのを覚えておきましょう。
まとめ
NFTアートは誰でも出品できるため、無名のクリエイターでも活動の幅を広げられるかもしれません。転売されても収益が出品者にも入るのも嬉しいポイント。
また、購入する側は「どのようなデザインが高いのか安いのか」などの見極めが難しいです。価格が変動するとはいえ、必ずしも購入時より高くなるとは限りません。
そのため、まずは余裕資金で行い、気に入った作品があれば購入してみてはいかがでしょうか。好きな作品であれば仮に売れなくても、コレクションとして保持するのもおすすめです。
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