仮想通貨の登場により、世界は大きく変わろうとしています。エルサルバドルでは「法定通貨」としてビットコインが認められ、日本でも決済サービスに利用されるようになりました。
仮想通貨には数え切れないほどの銘柄が用意されています。この記事で紹介する銘柄は「ステラルーメン(XLM)」です。今後の将来性を中心に特徴を捉えましょう。
ステラルーメンとは?
ステラルーメンとは、2014年に上場されたアルトコインの一種です。アルトコインはビットコイン以外の仮想通貨を指します。発行した団体は、非営利組織である「ステラ開発財団」です。細かい特徴を掘り下げて説明します。
ステラルーメンは新興国を助けるための銘柄
ステラルーメンを発行したステラ開発財団の狙いは、新興国への経済的な援助です。新興国とは、先進国と比べて経済成長が遅れている国を指しています。例を挙げるとブラジルやインド、南アフリカなどです。
これらの国々は自国通貨が世界的に信頼されていない恐れがあります。価値が低ければ、先進国は当該通貨を持とうと考えません。結果的に、貨幣と比べて物価が著しく上昇する「インフレーション」を起こしてしまいます。
仮想通貨であれば、世界で見ても銘柄の価値は同じです。ステラルーメンが値上がりすれば、より多くの外貨を手に入れられます。先進国と対等に取引ができるようになれば、新興国の経済発展にも繋がるでしょう。
ステラルーメンの強みは決済スピードの速さ
ステラルーメンは、決済スピードの速さを強みとしています。仮想通貨は、内部に取引データを保管するためのブロックチェーンを搭載していることが特徴です。円滑に取引するには、いかに早く記録できるかが鍵を握ります。
ステラルーメンの送金はおよそ2〜5秒程度しかかかりません。ちなみに、ビットコインが必要とする時間は約10分です。このようにステラルーメンの送金スピードが速い理由には、あるシステムが要因となっています。
そのシステムこそが「SCP(ステラコンセンサスプロトコル)」です。本来は、取引スピードを高めるためには投資家による計算作業も欠かせません。このような作業をマイニングと呼びますが、ステラルーメンのアルゴリズムは自動的にスピーディーな取引ができます。
ステラルーメンは「ブリッジ通貨」の役割を担う
ステラルーメンはブリッジ通貨の役割を担うことも特徴のひとつです。例えば、日本円とドルを換金するとしましょう。外貨に買い換える際には、基本的に1日以上は待たなければなりません。銀行によっては、2〜3日程度の日数がかかるケースもあります。
日本円とドルの取引の間にステラルーメンを経由すれば、最短即日の換金も不可能ではありません。本来、外貨の取引はコルレス銀行の承認を得ることが条件です。他方で、仮想通貨は金融機関を経由することなく通貨を交換できます。
そのため、外貨同士で直接取引するよりも、ステラルーメンが仲介したほうが取引スピードを高められます。新興国にとっても、ドルやユーロと簡単に交換できるため利便性が非常に高いといえるでしょう。
ステラルーメンはどこで取引できる?
ステラルーメンを取り扱っている仮想通貨取引所は少なくありません。有名どころは取引できるよう揃えられています。ここでは、国内に絞って該当する機関を紹介します。長所を見比べて、どこで取引するか決めましょう。
ビットフライヤー
ビットフライヤーは、セキュリティ対策に力を入れている国内取引所です。7年間以上もハッキングされた過去がなく、初心者でも安心して取引を行えます。ビットフライヤーが用意している銘柄は全部で17種類です。
入金する場合には住信SBIネット銀行、出金では三井住友銀行を利用すると手数料が抑えられます。ちなみに、ステラルーメンであれば送金手数料は無料です。ビットフライヤーのなかでも、積極的に売買してもいい銘柄のひとつといえるでしょう。
DMMビットコイン
DMMビットコインは、「株式会社DMM FX ホールディングス」が運営している仮想通貨取引所です。定期的に魅力的なキャンペーンを提供しており、効率良く初期費用が貯まります。口座を開設する前に、情報を確認しておくといいかもしれません。
DMMビットコインが用意している銘柄数は合計で20つです。手数料の安さも強みとしており、口座開設や入出金手数料はかかりません。費用を抑えつつ、特典もあわせて生かしたい人にはおすすめの国内取引所です。
コインチェック
コインチェックは500円あれば、16種類の全ての銘柄を入手できます。ダウンロード数においてNo.1の実績を誇り、多くの投資家に利用されている国内取引所です。コインチェックの強みとして取引手数料の安さが挙げられます。
一般的に仮想通貨取引所では、販売所形式と取引所形式の2種類があります。コインチェックであれば、双方の形式において手数料が発生しません。頻繁に取引したい人には便利なサービスです。ただし、販売所ではスプレッドによる費用が発生するため注意しましょう。
GMOコイン
GMOコインの主な特徴は、国内で最も多くの銘柄を取り入れているところです。草コインとも呼ばれるマイナーな銘柄も数多く揃えています。幅広く投資をしたい人は、GMOコインを優先的に検討してもいいでしょう。
入金手数料は即時入金にすれば費用が発生しません。出金手数料では、400円かかる大口出金以外は無料です。なお、オリコン顧客満足度は2年連続で1位の成績を残しています。多くの投資家が信頼を置いている国内取引所です。
ステラルーメンのこれまでの価格変動
ステラルーメンが大きく値動きした時期は2018年1月です。従来までは0円〜5円あたりを推移していましたが、2017年後期から徐々に価格が高騰します。2018年1月3日には最高記録となる100円に到達しました。
2019年〜2020年では10円あたりを推移していたものの、2021年に入り第二の波が押し寄せます。ステラルーメンが急激な値上がりを見せ、70円以上にまで達しました。2022年8月9日の時点では、価格が再び10円台に戻っています。
ステラルーメンの今後の価格予想
ステラルーメンはこれまでの歴史のなかでも、非常に激しい値動きを見せました。今後の動向にもしっかりと注目しなければなりません。ここでは、ステラルーメンがどのような変動を見せるか、考えられる根拠も用いながら予想します。
一般的には前向きな予想がされている
ステラルーメンの今後は、前向きに捉える見方も少なくありません。その理由として挙げられるポイントが取引している国の多さです。ステラルーメンは、アフリカや西アジアの国々でも積極的に売買されています。つまり、将来的にニーズが高まるかもしれません。
このような要因が作られている背景に「IBM社」の存在があります。こちらは、ニューヨークに本社を置く多国籍企業です。国際間での円滑な取引を目指すべく、ブリッジ通貨の役割を担うステラルーメンを取り入れました。
また、ウクライナもステラ開発財団と提携を結んでいます。これらの特徴を踏まえると、ステラルーメンを必要とする国は多いことがわかるはずです。2022年以降も高騰する可能性はゼロではないでしょう。
世界情勢を見ながら投資することが大切
上述したとおり、ステラルーメンは将来的にも注目されうる銘柄のひとつです。しかし、投資をする際には仮想通貨全体と世界情勢を捉えなければなりません。ビットコインをはじめ、仮想通貨は全体的に2022年から暴落が続いています。
原因として考えられることが、世界的な物価の高騰です。ウクライナ危機により、不況へ陥った国も現れるようになりました。こうした経済状況が、ステラルーメンの価格に悪影響を及ぼすケースは念頭に置いておくべきです。
まとめ
この記事では、アルトコインのひとつであるステラルーメンについて解説しました。保有しておくと、外貨同士を取引するうえで非常に役立ちます。
加えて、ステラルーメン自体も取引履歴を記録するスピードが速い銘柄です。グローバル化が進むことで、需要をさらに高めるかもしれません。
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